オオイヌノフグリが咲いているのを見つけた。
畑や田んぼの脇の土手に、春先になると真っ先に咲く、とても小さな花だ。
日差しが強すぎてうまく撮影できなかったので、もう少し光の弱い所はないか… と辺りを見回したけれども、他の所では咲いていなかった。
強い日差しが当たっている、そこだけに咲いていた。
空気はまだ冷たいが、日差しは強くなってきている。
思いがけず見つけたので、「春は近いぞ!」と興奮してしまった。とても嬉しい瞬間だ。
処方された薬は前回(2ヶ月前)と変わらず、
リリカ(朝 100mg、夕 150mg、寝る前 100mg)
ノイロトロピン(2錠×朝晩2回)
ブロチゾラム0.25mg×1/2(寝る前)
実際は、下記のように減薬を試みている。
リリカ(朝 150mg、夜 100mg)
ノイロトロピン(2錠×朝晩2回)
ブロチゾラム0.25mg×1/6(寝る前)
これに加え、頓服薬として「トラムセット」をこのたび始めて処方される。
体内でモルヒネ同様の作用をする痛み止めだ。
副作用は胃痛、吐き気、便秘… 怖ろしくてまだ飲んでいない。
東京に出かけていた数日間は痛みも軽く、良いことや良い出会いが続いた。
良い気分になり、このまま治ってゆくぞ、と確信していたのだが、… 甘かった。
ここ数日、かなり強烈な痛さがやって来ている。昨日今日は起き上がることが出来なかった。
昨日は天気が崩れた。雪も降った。
天候が崩れるときは、ジョリジョリと抗いがたい独特の痛みが内側から攻めてくる。
結局、天候に大きく影響されるのだ。気にしない気にしない。
毎週金曜日に、反原発、再稼働反対の抗議行動が国会議事堂、首相官邸周辺で行われている。
私は一度も行ったことがなかった。
悲しいかな、線維筋痛症の私は、5分も歩くと痛みで動けなくなることがある。まず地下鉄の駅から国会議事堂まで歩くのも不安なのである。
金曜行動への参加は無理だろうと見送る日々年月だった。
が、この日は「エイッ」と出かけた。そして、なんとかなった。
昼にヨガ教室に行き、みっちりヨガをしたのがよかったのかもしれない。
その後、ひとつ気持ちのよい展覧会を観たのがよかったのかもしれない。
体は軽く、あまり痛みを感じることなく、なんとか国会議事堂正面までたどり着くことができた。
そしてこの日は、遠くに住む友人と会える! と夢中になって歩いたのだった。
10数年ぶりの再会だった。
福島の浪江町で被災して今は青森に暮らす友人。まさか国会議事堂前で再会することになるとは。抱き合って涙した、国会議事堂前だった。
抗議行動が終わってから、国会議事堂周辺を歩いた。旅の途中である彼女は重い荷物(カート)を引いて歩いている。ちゃんと歩けない私とちょうどよい歩調になっている。その歩調で話しながら歩いた。不思議なありがたい時間だった。
東京へ出かける。
画廊巡りをする。とある展覧会の会場で作家さんと話す。話すうちに話題はお互いの体調のことになった。
そのなかで、私の線維筋痛症について、作家さんはこのように言った。
痛みは痛い箇所に疾患があって痛いのではなくて、脳が痛いと感じている、
痛みの記憶が脳に蓄積されて、さらに痛みの情報が増す、
痛くない記憶、気持ちのよい記憶を脳に貯めていけば、痛みの記憶が減って、
痛みが無くなってゆくのではないか、
同じようなことを何かの本やネット上の情報で読んだことがある。
が、実際に人が言葉を声で発していて、それを目の前で聞いていると、内容がずしんと伝わってくる。
まるでお念仏でも聞いているような、助かる気持ちになった。
背景に作品がある気持ちのよい空間にいたから、さらにそう感じたのかもしれない。
話を聞きながら、
できなかったことをできることにしてゆこう
それを一つづつ増やしてゆこう
そう思い、頭の中がきらきらと光った。
この日は誘われるままに飲みにゆくことにした。
帰り道の記憶が薄れたり、翌日に痛みが増すことも多いので、外での飲酒はできるだけ控えていたのだが、この日は「よし、試みるぞ」と思った。
そして、「明日は “あれ” を試みるぞ」と、心の中がきらっと光った。
(明日につづく)
冷たい北風が吹きつけるなか、近所の商店へ行くと、もう菜の花が並んでいた。
まだ割高だったが、初物なので手が伸びた。
菜の花を見ると嬉しくなる。
ここのところ寒さが厳しく、春のことなどすっかり忘れて暮らしていたが、食卓に菜の花が並ぶのを見ると、やがて春が来ることを思い出す。喜びが湧いてくる。
菜の花のお皿から光が放たれているように見える。
目は春の入り口だ。
【菜の花の塩麹漬け】
・菜の花をよく洗い、太すぎる茎はタテに切り、裂く。
・ビニールに、菜の花と塩麹(菜の花の重さの10%の量)を重ねて入れる。
・赤唐辛子も入れる。
・軽くもむ。
・ビニール内の空気を抜いてしばらく置く。
・3時間くらいで出来上がる。一晩おくとさらに美味である。
ひどい痛みが続いている。やはり寒さが厳しいと痛みも厳しい。
昨日までは痛くても体を動かすことが出来ていたのに、今日は起き上がることも出来なかった。
何日も痛みと付き合っていると、とにかく疲れるし、気持ちがちょっとおかしくなる。
今日は久しぶりに泣いてしまった。
年が明けたというのに、まるで前へ進めないこの状態を嘆いたり、
痛くなかったら出来るであろうことを思ったり、
痛くなかったら行けるであろう場所を思ったり、
痛くなかった頃のことを思い出したり、
よくないね。
体の内側から全体を攻めるようにジャリジャリと痛い。
体の中に鉄板が入ってくるような重く冷たい痛みだ。
痛み、しつこいぞ、なんてこった!
年が明けてから、痛みがひどい。
めずらしく2日ほど寝込んでしまった。
天候の崩れる前や寒波のおとずれる前に、必ず痛みがやってくる。
冷たい風に吹かれると、さらに痛みは増す。
近ごろ、冷え込みが厳しいのだ。私の体のなんと正直なことか。
思い返せば、体のあちらこちらが痛くなりだした2年前、この時季1月の痛みはひどかった。
まだ病名もわからず、何故こんなにも痛いのかがわからない。
わからないということが恐怖だったのか、今よりもずっと痛く感じていたし、気持ちが暗くなっていた。
今は、痛みにも慣れた。
あまりにしつこい全身の痛みに苦笑しながらも、もらった野菜でピクルスを漬けたりしている。
漬ける前に天日に干すと旨味が増して漬かりやすいと知ったので試してみた。
- カリフラワーと赤いパプリカをさっと洗って、適当な大きさに切りそろえる。
- ザルに並べて天日に半日ほど干す。
- ふきんでパタパタと表面を払い、清潔なビンに詰める。
- 鍋に純米酢、水を沸かし、砂糖、塩、唐辛子、月桂樹の葉、つぶしたにんにく、カレー粉を入れる。
- 上記の分量は味見してみて「うわぁ、酸っぱっ!」という味に。
- 熱いうちにビンに注ぎ、フタをする。
- 3時間くらいで食べられる。
久しぶりに、腰をギックリといわせてしまった。
石油ストーブを移動させようと、軽い気持ちで持ち上げたらギックリとなった。
久しぶりにギックリ腰になって感じたのは、ギックリ腰の痛みは線維筋痛症の痛みと比べると、ちょろいもんだということだ。くすぐった程度にしか感じない。
この寒い季節、腰の仙骨のあたりが冷えて硬くなっているのが気にかかる。
腹巻きをして、貼るカイロを当てておく。